祝!南伊豆に移住して4年経ちました。

みなさま、ありがとうございます!

欠掛家は無事、南伊豆での移住生活4年を終え、5年目に入ります!!

都会生活しかしらなかった夫婦が、田舎で自然栽培農家を続けてこられているのも面白い話で、人生山あり谷あり、自分達オリジナルの想い出がたくさん詰まった4年になりました。


かなりボロボロだった家のリフォームから始め、

耕作放棄地を開墾して農業をスタートし、

子供が生まれたり、猫が増えたりして家族豊かになり、

そして田んぼも始めました。


もともと肉食系男子であった自分(笑)は、就農する前に研修を受けたとはいえ、
基本が植物とは縁遠い人生を送ってきたから、

種をまいても芽が出てこない、

芽が出てきても育たない、

育ってもいいタイミングで収穫できない、

収穫できても売り先がない、

といったナイナイ尽くしを存分に味わってきました笑。


農地も技術も機械も身寄りもない、それこそ出荷するための場すらなかった4年前でしたが、4年経ってやっと、自分農家ですって、言えるようになってきたかなと思います。


野菜って一言でまとめられるけど、

レタスも大根も小松菜も生姜も、みんなみんな強い個性を持った野菜たちやから、必要な環境やタイミングがそれぞれ違ってる。

だから、ほんと難しくて、また奥深くて面白いなぁと思う日々ではあります。


今年の田んぼは2反弱あるのかな、

借りてる土地はコンクリートで区画整理されていないから、形がいびつだったり、水口や畔のメンテナンスは自分でしないといけないし、電柵張ったり、草刈りしたり、めちゃくちゃ手間がかかる!


でも、やっぱり昔ながらの景観は美しいし、水で満たされた田んぼは異様に気持ちがいい。

このあたりの集落では、70歳を超えても広い田んぼを、それこそ猛烈に手間をかけてやってる方もいるけど、効率とはかけ離れた次元で、ひたむきに田んぼを続けている姿には、なぜか強く心を打たれたりする。


僕たちが田んぼを始めてから、地域の人からの見る目というのが大きく変わった。

どう変わったかというと、

こいつなかなか頼りになるな、という見方になった。気がする。


地元の人にとっては、それこそ先祖の代から続いてきた田んぼとの暮らしには長い縁があるから、

「田んぼ」-「人」-「集落」、という切っても切り離せない関係には、相当な思い入れがあるんやと思う。

そういった思い入れを、また続いてきた美しい景観を、継いでくれるのはありがたい、

言葉にはなくても、そういう見方をしてくれてるんじゃないかなぁと思う。


いつの間にか南伊豆での生活も4年経っていて、都会暮らしの意識は随分遠のいた。

よく「田舎暮らし」「都会暮らし」と対比されるけど、こうも暮らし方、
というかそもそもの考え方が違うものやったんかぁと、ふと自分でもびっくりすることがある。

これは都会しか知らなかったかつての自分にとっては、当時想像できるはずもなく、また教えられても分かるものでもない。

たとえば都会では、自分の家以外の敷地には全く興味がなかった。

隣にどんな人が住もうと、周りがどんな環境に変わろうと、
自分の住む領域が侵されない限りは本当に興味が無かった。

でも田舎では、自分の見える範囲や行動範囲、
そこには竹藪があったり、畑があったり、地主もまた様々やけど、

それが自分の管理している土地じゃなくても、なぜか自分の庭の一部のような感じがする。

これは本当に不思議な感覚。大げさに言うと、町全体が一種の庭のような感覚。


実はこの感覚は普段の生活にも大きく影響してて、

例えば環境問題のことをいくら考えても、都会では不毛な気がして長続きできなかったエコ生活も、南伊豆でのエコ生活は喜びの一つになっている。

洗剤一つとっても、いつの間にか我が家には、キッチン、風呂(髪や体も)、トイレ全てが環境保全型の洗剤一つで事足りるようになった。

それが少し高くても、洗浄力が少し低くても、それを使うことにすごく満足している。

一つでいいからめちゃくちゃ便利やし。

自分自身の買い物や暮らしぶりが、確実に、世の中の物事に繋がっていると知っていながら、都会の時は、どうしても自分の想う未来とはかけ離れた選択をしてしまっていた。

それがすっごいモヤモヤしてた。

でも田舎で暮らしてみると、もちろん全部は無理やけど、

できる範囲で暮らしぶりを改善し、また自分達で新たに創造し、それが無理なく長続きでき、大きな楽しみの一つになってるなんて、やっぱり都会のころには想像できへんかったと思う。


都会って、洗練されたクリエイティブなイメージがあったけど、
田舎の方が、全然クリエイティブで、チャレンジングで、豊かな暮らしができている。

例えば、ぶどう食べたいなぁと思ってぶどう植えたり、

きれいな湧き水を近くに汲みに行ったり、

糠が余ったから糠クッキーを作ったり・・・

自分の想像力を発揮して色んな可能性を生み出したり、日々気持ちのいい選択をすることができるのって、買い物ですませられる便利な生活よりも楽しい。

だから4年間に、一度も、田舎に来て失敗したなぁなんて思うことはなかったなぁ。

なんか話が逸れてしまったけど、
みなさん、4年間、助けてくれてありがとうございました!!

何気に、この区切りの時期に、毎年ブログ更新してます!!

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