約1年2ヶ月にわたる農業研修を、無事、夫婦一緒に卒業しました。
毎日朝から晩まで続く畑作業は予想以上にタフな作業で、また年明けからは奈々が体調を崩して東京で手術したり、就農地への移住計画も並行したりしてて、後半は精神的にも体力的にも正直、かなりしんどい時期でした。
大変な時期を本当に親身になって支えてくださった若葉農園の社長夫婦やスタッフの皆様には感謝です。
若葉農園は、”自然農法”を”慣行農法”にするという熱い理念のもと、畑5ヘクタール、水田4ヘクタールぐらいの広大な面積を全て自然農法で作っています。
ここの自然農法は、無農薬、無肥料はもちろんのこと、自家採種もほぼ全作物で行ってたり、マルチも使っていなかったりするので、効率的には辛い面が多いのが実態です。
そんな中で、ここまで大規模に自然農法で農業が成立しているのは全国的にみてもレア中のレアで、でも、こうして立派に会社が成立しているのにはきちんと理由があって、研修期間中は農業技術だけじゃない面も多く学ぶことができて、貴重な研修になりました。
独立後もこの感覚はかならず役立つと思います。
若葉農園の研修生は今は4,5人ぐらいですが、もっと沢山受け入れできるようにと研修生用の住まいを増やす予定とのことで、ここで学んで育っていく若者は今後ますます多くなるでしょうね。
研修生を受け入れ、そこで自然農法を学ぶ。
研修生が独立して自然農法を各地で実施すれば、おのずと自然農法が広がっていく。
そして、それだけじゃなく、販路がなければ農家を続けられないからと、今後は野菜の流通にもっと力を入れていきたいという。
つまり、学びの場所の提供だけじゃなく、独立後のサポートまで考えて本気で日本中を自然農法に置き換えようとしている。
若葉農園はそんなところです。
ちなみに、なぜ若葉農園が自然農法を広めたいのかという点についてですが、それは、自然農法の野菜が人の健康にいい、農薬も肥料も使わないので環境にもいい、ということはもちろんです。
ただ、その考えの奥底には、自然の摂理から離れる一方の現代生活に、自然に満たされる”心の豊かさ”を取り戻したい、というのがあるんだと思います。
実際に自然農法の野菜を作って食べてると、自然に包まれた安堵感があって、無駄な買い物が減ったり、周囲の雑念やストレスがなくなったりと、すごくシンプルで気持ちのいい生活に変化していく自分達がいます。
東京で暮らしてた頃とは、良いのか悪いのか…笑、随分と生活や考え方は変わりました。
将来、僕達は若葉農園のように大規模にはできないし、する予定も今のところないです。
ただ、考えの奥底はやっぱり共通してるところがあって、手段は違えども本質は同じなんだと気づきました。
そんな場所で研修を受けれたことは、ほんとうに貴重な経験となりました。
1年2ヶ月のあいだ、ありがとうございました。
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