石垣って、ただ石を積み上げただけやのに、なんて美しく、なんて無駄がなく、なんて機能的なんやろう。
全く同じ形の石はただ一つもなく、大きさもバラバラ。
そんな個性豊かな石が見事に積み重なり、土留めや境界の役割を果たし、田舎の美しい景観の一つになっている。
一人で黙々と積んだ石が無残にも崩れてしまった時なんかは、バラバラな石はなんて非効率で、同じ形で同じサイズだとどんなに積むのが簡単なんやろうと、ついつい思ったりもする。
でも、その一方で、このバラバラな石こそが、それぞれ唯一無二の存在で、どこにもないオリジナリティーを発揮しているからこそ、独特の美しさと愛着がわいてくるんじゃないかとやっぱり思う。
人間社会も効率性を重んじすぎるために、同じ形質の人間ばかりを生産し、結果的に息苦しく、無駄があり、殺風景な社会を作ってしまっているんじゃないかと、思ったりもする。
効率性も大事やけど、もっと大事なこともあるんちゃう?
人生一回きりやで、自分の形でいいんちゃう?
と石から教えられたり。
あぁ、たんなる石垣。
されど石垣。
もはや石垣先生と呼ばせてもらおう!
東京日野市の植木屋・古杜里園(ことりえん)の金井さんとりょうた君が、この前の日曜日に来てくれて、石垣を積んでくれました。
東京時代に縁があり、こちらに来られた際にお手伝いしてくれるという、とてもとてもありがたい先輩と後輩で、
なんといっても造園のスーパープロ、楽しく真面目に仕事をするさまはいつも励まされています。
階段と、階段までの道です。
美しい!!!
そしてなんとも使いやすい。
さすがプロです。
ちなみに、一番最初の写真は、移住したての頃ですが、家の裏の石垣がボロボロだったので、金井さんと一緒に(ほとんど金井さんですが)積んだもの。
積む前の状態はこんな悲惨な状態でした。
この時に金井さんから積み方を教わって、僕も一人でコツコツ積むようになりました。
家の周りだったり畑だったり、高さはばらばらやけど、長さだけで言うと50mぐらいは一人で積んだかも笑。
石垣って本当に大事だと思っています。
未来の人たちにも、今の気持ちよさを残せたら、そんな思いも込めて。
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