研修先の若葉農園について(会社編)

夏やのに連日の雨と涼しい日が続いています。
この時期にこれほどまでに雨が降ることは、今まで一度もなかったそう。

台風の後に連日雨…そして時には猛烈な雨。
なかなか過酷です。

露地でまいた種の内のいくつかは雨でやられてだめになったし、土がびしょびしょで他の作業も進めへん。
それでも毎日、できることをほんとにこつこつとやっている感じです。
最近は種まき三昧です。
もう何万株分の種を蒔いたことやら。

この(有)若葉農園が設立されて17年?、そんなに長くやってきてても、毎日毎日、刻々と変化する季節、気温、天気、野菜の状況に応じて試行錯誤しながら作業をしています。
17年も続けてきてたら、もっともっとシステム化・単純化されて、何事がおきてもスムーズに動いているんだろうなぁと研修前は勝手に想像してたけど、自然の中でまったく同じ状況・条件というのはないから、その場その場で判断や変更が必要になってくるんやなぁ。

 

さて、その若葉農園、理念は慣行農法=自然農法です。
慣行農法といわれる農薬や化学肥料に頼った農法は、”戦後”から本格的に使用され始めました。
つまり、ここ60年ぐらいで急速な農法が変わり、それ以前は無農薬の野菜が当たり前やったのです。

そんな昔に戻したい、大地や生き物に感謝し、自然を尊重し、自然に順応する世界を作りたい、
社長は設立からずっとこの理念を一切ぶらしていないようです。

いい種をきちんと選抜して種を元の力に戻せることができれば、(理想的には)どんな場所でも育つ野菜ができるはずだと。
土手の雑草を見ろよ、あいつらは毎年毎年変わらずに土手から生えてきている。
あのように野菜も育つはずだ。
たとえ表面がアスファルトに覆われているとしても、大地はその下で繋がっているから微生物や有機物は循環することができる。
無肥料でも十分に育つ、それぐらい大地は無限に大きな力を持っていると。
(社長は普段は厳しいやけど、この辺の話は酔うとめちゃくちゃ面白いです。)

徳島県の文房具屋のご子息として生まれた社長、素人から自然農法に取り組み始めたのが20年前ぐらい、誰かから直接の指導を受けるわけでもなく、自分でここまでやってきたそうです。
そして、すぐさま会社を設立して独立。
姉御肌の奥さんは、農業で独立するとは露知らず、だまされたといっていました笑。
ままならない農業経営、同時並行して3人の子育てには本当に苦労したとのことで、研修生の僕達もたびたびビビらされます。

今では、パートさん4~5名、研修生6名、社員2名、毎月ご家庭に1000box近くの出荷に加えて、レストランなどへの大口出荷も他にあり。
無農薬、無肥料は趣味だ、とよく言われますが、完全素人からスタートしてよくここまで会社を大きくできなぁと心底感動します。
その理由は運だ、と本人は言われる。
確かに、生まれたのが吉野川下流という土壌に恵まれた農業地帯であったり、自宅隣にある巨大な倉庫などの設備投資を可能とさせる人的(含む消費者)ネットワークがあったことも大きいけど、単純に野菜への高い観察力やったり、時間を無駄にしない段取りやったり、ひとつひとつの作業を丁寧にしたり、そんなに基本的なことが実はものすごく大事な気がします。

これから流通系にもっと力を入れていきたいとのことです。
そのためにも、研修システムを強化してネットワーク化していきたいという話もあります。
さて、どうなるか楽しみ!!

コメント

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