自然栽培の育苗土

秋作の準備始めました。

これからキャベツ、ハクサイ、ナバナなどなど、

専用のセルトレイという小さい箱に育苗土を詰めて、

種をまいて、1か月ぐらい育ててから畑に植えていきます。

 

昨日はその育苗土の準備。

これがめちゃくちゃ大事で、育苗の成否を分ける大きなポイント!!

 

単純に畑から持ってきた土でもそれなりに育つは育つけど、

畑とは違って限られた小さい環境で苗を育てるから、

きちっとした土の方が断然いい苗が育つ。

 

でも、育苗土といっても実は作り方は農家それぞれで、

徳島の師匠は河原の草を畑の一角に大量に積んで、それを土と適度に混ぜて使っていました。

 

草と落ち葉と鶏糞と米ぬかと、そんなのを混ぜて作る人もいてるし、

何が正解で何が不正解、じゃなくて、みんなその環境で手に入る材料を使って土を用意してます。

 

自然栽培の育苗土とは

無肥料の自然栽培では、鶏糞や牛糞はもちろん使えへん。

だから、完全に草質系のものを使います。

師匠のように河原の草が大量に手に入る人はそれでいいと思うし、でもなかなかそんな環境の人も少ないんちゃうかな。

 

うちは里山なので、山がたくさん。

つまり落ち葉がたくさん!!

これは天然の育苗土になりえます。

落ち葉は何年か寝かせると、腐葉土という、草が分解されて土のようになった状態にまで変化します。

うちは山に入って、腐葉土を見つけて、それを育苗土につかっています。

 

育苗土の失敗の歴史

農家になった初年度

まず腐葉土がある山を探すことから!!

山といっても、どこもかしこも腐葉土がきれいに溜まっているところって意外に少ない。

車で各地を探してたら近場でいいところを発見できたので、そこからとってきた腐葉土をそのまま使ってみました。

 

育苗土は100%腐葉土。

まさに天然の土やから、ばっちりやろうと思ってました。

でも、なんかトレイに入れた土が固く締まっていく。。。

固く締まると苗は育ちにくい。

だから、今思うとあまりいい苗に育ちませんでした。。。泣

 

農家2年目

腐葉土を取る場所を変えてみました。

以前取ったところは、なんか腐葉土100%と思っていたけど、

土の状態をよく観察してみると、なんかそうではなかったんじゃないかと気になった。

もっとふかふかした場所からとってきて、

その腐葉土100%で育苗土を作りました。

うん、ふかふかでいい!

と思っていたけど、なんか土が軽すぎて根があまり伸びない。

畑に植えてからも、なぜか野菜に勢いがない。

師匠の土はもっと重たかった、と思いました。

 

農家3年目

腐葉土はふかふかのを取ってきて、それと畑の土を混ぜました。

配合比率は1対1ぐらい。

 

そしたらいい感じ!!

適度に排水性もあり、適度に保湿性もあり、

苗も師匠ほどではないにしてもいい感じに育ち、畑でも元気に育ちました。

3年目にしてやっと自分なりの土を用意できるようになったでーー。

 

昨日も山からふかふかの腐葉土を回収してきました!!

黒々したのが神々しく、なんかお宝のようで嬉しい。

いい香りでっせ!!

 

いやーー、育苗土だけとっても、本当に奥が深い!!

恥ずかしながら3年かかりました。

農家は経験の積み重ね、というのはまさにそうやなぁと思う。

この土だってまだまだ完璧ちゃうやろうし、手間もかなりかかるから、

毎年やりかたは進化していくでしょう。

お楽しみに♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました