夏野菜の育苗→失敗と振り返り

もうすっかり昼間は暖かくなりましたね。
目の前の山の新緑がきれいに輝いていて、ほんと気持ちの良い季節が到来。

この暖かい陽光を受けた夏野菜の苗達もぐんぐん成長してきて、みんな畑に移されるのを待ちわびるばかり。俺もそんな元気な苗達に囲まれて幸せ…

と言いたいはずやねんけど、思ったより苗の状態が良くない。

今、1本の苗が植えられたポットが全部で700個ぐらいあります。
トマト、ナス、ズッキーニ、キュウリなど、まさに今夏における欠掛ファミリーのオールスターズともいうべき頼れるメンバー。
それぞれの苗が元気に育ってくれると、畑という大海原に出向し、美味しい野菜を実ってくれることになるはずです。

やけど、今の苗の状態を戦績で表すと、
700戦150勝550敗ぐらい。

完全の完全に負け越してる。。。
ぐうの音もでーへん。

150勝は、芽が出て、それからも元気に育ってる苗。
後の550敗は、茎が長くなって徒長したり、葉が黄色くなったり、虫に食われたり、まれに芽が出なかったりしてる苗。

研修先やった若葉農園の苗(ほんとに素晴らしかった)を100点としたら、欠掛ファミリーは30点、いや20点ぐらいかもしらん。

苗がちょっと大きくなってきてたから、油断してた。
発芽はしてたから、あぁ思ったより簡単やんって正直思ってた!

農薬も肥料も使わない栽培では、苗の出来が極めて極めて重要だといわれてます。
つまり他の栽培方法に比べて薬や肥料でのごまかしが効かないので、その苗の状態がそのまま大人の状態に繋がりやすいのだと思います。

芽が出て、畑に定植するまで最大で2ヶ月もある育苗期間、
天気も季節も日々変わるこの期間中に、毎日毎日、その苗の状態に応じて丁度良い世話をする、
この難しさを実感しました。

あぁ、今年の夏はどうなるのか、かなり不安になってきた。
でも、新人農家はこんな経験の積み重ねやから、とにかく起きたことを観察して、どんどん吸収していくしかない。

夏野菜の育苗、やってみて、聞いてみて、調べてみて大事なポイントを整理してみる。
特に大事やと思ったのは、温度、水分、室内湿度。

温度は発芽までは30度、育成中は25度を基本とする。
2月と3月は寒いので最低気温に、3月下旬と4月は暖かいので最高気温に注意。低温障害、高温障害どちらも気にする。
トンネルの開閉は他の作業があってこまめにできないけど、できれば、朝と昼と夕方と夜で温度調整できるのがベスト。
温床は2月下旬から暖かくなるように事前に用意し、3月半ばに一度切り返しをしてみる。

水分は、朝にたっぷり上げて夕方表面が乾くのが理想。
今回はたっぷりあげてたつもりやったけど、実は表面だけやったみたいで、結果トマト以外は大きく育っていない状態。
表面潅水で土表面が固まり、さらに内部まで水が浸透しないという悪循環になってたと予想。
こまめに土を触って、水が行き渡っているか確認が必要。

室内湿度は、特に水やり後は湿度が極度に高くなるので気をつける。
温度と湿度が重なって室内が高温で蒸れると、種や苗にダメージを与える。
トンネルを開放して湿度を適正になるようにする。
夕方に潅水すると、葉についた水が冷やされて低温障害に陥る可能性があるので、しっかりと乾かす。

腐葉土は、溝の下までごっそり取らず、中間層のみを取ってくるのが良さそう。
下のほうは土質が多く、固まりやすい懸念がある。
あえて土を混ぜる必要はない。

構造上の次回改善点として、苗を置く場所には畝を作って水はけを良くする。
トンネルの側面ではなく、上面を開閉できるようにしたい。(温度調整がしやすく、風が苗に当たらないよう)。
木陰ができてトンネル内の温度にむらができたので、トンネルを作る場所にも配慮する。
トンネルは内側と外側で二重トンネルになるようにすれば、さらなる保温に有効と思う。
まれにある夜間の超低温にはどうすればよいか、まだ解決策は見つからず。

今年の経験を活かせるのが次回は来年やから、あぁ農家って1年で1回しかチャレンジでけへんくて辛いなぁとも思うけど、また来年の楽しみにもなってる。
あぁ早く来年がけーへんかなぁ。

コメント

  1. […] 思い起こすと、以前書いたように、苗作りは上手くいってませんでした。 […]

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